2レースで2位表彰台を獲得し、ランキングトップで前半を折り返す


2019 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ 第4戦 in 筑波
※開催日程:6月22日(土)公式予選&レース1 6月23日(日)レース2

 前回の菅生大会で全日本初優勝を果たした鈴木大空翔。シーズン前半の山場となる筑波大会は2レース開催となり、シリーズランキングを争う上では重要なレースとなる。前回の菅生大会で優勝した鈴木大空翔は激しい雨が降りしきる中で行われたレース1で2位、そしてドライコンディションで行われたレース2でも2位表彰台を獲得し、シリーズランキングでトップに立ち前半戦を終えた。

J-GP3 #11 鈴木 大空翔
公式予選 レース1:2位/レース2:2位
決勝レース1:2位
決勝レース2:2位

※ J-GP3 公式予選レポート
低い雲が立ちこめる梅雨空ながらドライコンディションで始まったJ-GP3の公式予選。開始直後からコースインした鈴木大空翔はセッション序盤で1分00秒409をマークして2番手タイムを記録。しかし、7周目の第2ヘアピンでスリップダウンして転倒してしまうが、時を同じくして最終コーナーの落下物の回収などのために公式予選は赤旗中断となる。このため、鈴木大空翔はすぐにピットに戻りマシンの修復を行い、公式予選再開後にコースインするが、タイムを更新することはできずに公式予選を終える。なお、今回は2レース制のため、ベストタイムでレース1の決勝グリッドが、セカンドベストタイムでレース2の決勝グリッドが決定する。鈴木大空翔はベストタイムの1分00秒409、そしてセカンドベストタイムの1分00秒460で、ともに2番手グリッドからのスタートとなった。

公式予選後のコメント
「事前テストから筑波サーキットの自己ベストは更新できていたので、公式予選でも上位を狙ってタイムアップを目指していた矢先に第2ヘアピンで転倒してしまいました。ちょうど赤旗中断と重なったため修復して再び走行することができましたが、思うようにペースを上げることができませんでした。決勝レースに向けては足回りを見直して、さらにハイペースで周回できるようにします。」(鈴木大空翔)

※ 決勝レース1
予選の時とは打って変わってJ-GP3決勝、レース1は梅雨空から降り始めた雨によりウエットコンディションの中で行われることになる。鈴木大空翔はスターティンググリッド2番手から好スタートを決めてトップに立つと、オープニングラップで2番手以降に2秒以上のアドバンテージを築く驚異的な走りを見せる。しかし、S字コーナーで転倒したマシンがコース上に残ってしまったためレースは赤旗中断となり、レース1は周回数を13周に短縮して再スタートが切られることとなった。
 10分ほどの中断後、2回目のスタートも鈴木大空翔が好スタートを決めてレースをリードするが、レース1の時のようには後続を引き離すことができず、2周目の1コーナーで村瀬健琉選手に抜かれ2番手となる。しかし、3周目の1コーナー立ち上がりで村瀬選手がコースアウトし、鈴木大空翔が再びトップに立つ。鈴木大空翔は2番手に順位を上げてきた福嶋佑斗選手、長谷川聖選手、村瀬選手らを従えてトップを走行するが、少しずつ雨脚が強くなっていく。
 土砂降りの雨となる中でも鈴木大空翔はトップでレースをリードしていたが、徐々に鈴木大空翔と差をつめてきた福嶋選手に11周目に抜かれてしまう。最終ラップ、鈴木大空翔は福嶋選手の背後に接近するものの抜くことはできず、福嶋選手に続いて2位でチェッカーを受けた。

※ 決勝レース1 後のコメント
「予選の時と比べると、路面コンディションが大きく変わってしまいましたが、とにかく他のライダーは気にせず、自分なりのペースで走ったのが最初のスタートでした。再スタート後は後ろとの距離が分からず、福嶋選手に抜かれた時には正直焦ってしまい抜き返すことができず、悔しいレースになってしまいました。レース2ではドライでもウエットでも優勝を目指していきます。」(鈴木大空翔)

※ 決勝レース 2
梅雨空ながらドライコンディションでスタートしたレース2。スターティンググリッド2番手からスタートした鈴木大空翔はレース1と同じく好スタートを決め、ホールショットを奪うと長谷川聖選手、安村武志選手、成田彬人選手、村瀬健琉選手らからなるトップ集団をリードする。トップに立ったものの後続を引き離すことはできず、1コーナーやヘアピンなどで長谷川選手、そして順位を上げてきた成田選手が鈴木大空翔の隙を伺うが、鈴木大空翔はトップを明け渡すことなく周回を続けていく。9周目の第1コーナーで成田選手が鈴木大空翔をパスするが、鈴木大空翔は翌10周目の1コーナーで成田選手を抜き返すなど、気迫のこもった走りを見せながらレースをリードする。しかし、14周目には長谷川選手、村瀬選手に抜かれ、鈴木大空翔は3番手にポジションを下げてしまう。
 トップに立った長谷川選手は2番手以降を引き離しはじめたため、鈴木大空翔は15周目の1コーナーで村瀬選手を抜いて2番手に浮上し長谷川選手を追う。しかし、長谷川選手との差は少しずつ開いてしまい、鈴木大空翔は村瀬選手との2番手争いに。ラストラップまで村瀬選手を抑え切った鈴木大空翔は長谷川選手に続いてゴールし、レース1に続いて2位でチェッカーを受ける。

※ 決勝レース2 後のコメント
「レース2がスタートして2周目ぐらいからフロントブレーキに不具合が出始めてしまい、ペースを上げることができませんでしたが、その状況でも2位となれたことは良かったと思います。ただ、朝のフリー走行からドライコンディションでのペースが良くなく、自分の中で気持ちの切り替えができなかったことの方が悔しいです。ランキングトップで前半戦を終えましたが、それよりも勝ちにこだわって後半戦に臨みたいと思っています。」(鈴木大空翔)