苦しいレースとなった第8戦、伊達悠太はトップ争いに加わるも7位となる
MFJカップ、JP250では佐野優人がレース2でクラス優勝を果たす
(MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第8戦 SUPER BIKE RACE in OKAYAMA)

日時:2017年9 月30日(土)~10月1日(日)
岡山県岡山国際サーキット

全日本ロードレース選手権シリーズは今大会が第8戦となるが、J-GP3クラスとJP250クラスは6月末に開催された第5戦以来、3ヶ月ぶりのレースとなった。J-GP3クラスは、1ポイント差でランキングトップに立つ伊達悠太は、決勝レース11番手からスタートし、7台によるトップ争いに加わるも、最終ラップにオーバーランを喫してしまい7位でチェッカーを受けた。また、全日本ロードレース選手権シリーズと併催で行われているMFJカップJP250に参戦する佐野優人は、2レース制で争われた今大会でレース1はインタークラス3位、そしてレース2ではインタークラス優勝を果たした。

J-GP3 #64伊達悠太
公式予選:11位
決勝レース:7位

JP250 #97佐野優人
○レース1
公式予選:5位
決勝レース:3位
○レース2
公式予選:5位
決勝レース:優勝

※J-GP3公式予選レポート
秋晴れの下でスタートしたレーススケジュールは、フリー走行となる29日(金)のA.R.T合同走行からスタートしたが、この2回目のセッション開始早々に#64伊達悠太はアウトウッドカーブにてハイサイドで転倒してしまう。本人にケガは無かったものの、マシンはフロントまわりを損傷。すぐにマシンは修復されるも、翌日土曜日に行われた公式予選では、伊達はマシンに違和感を覚えタイムは伸び悩む。途中ピットインし調整を行うもマシンの状況は好転せず予選11位となった。

  

※J-GP3決勝レースレポート
決勝レース前に行われたウォームアップ走行ではトップタイムをマークし、マシンの状態も問題ないことが確認された。そして迎えた決勝レース。スタート直前にグリッド上でエンジンストップしたマシンがあったため、スタートディレイドとなり、これにより周回数は19周から1周減算され、18周での争いとなる。
仕切り直しとなったスタート。#64伊達悠太はジャンプアップを狙うもうまくいかなかったが、オープニングラップが終わるまでに8番手までポジションをアップする。翌周には7番手にポジションを上げて、#7古市選手、#2栗原選手、#17小室選手、#34中島選手、#3安村選手、#12船田選手ら7台からなるトップ集団内で周回する。周回ごとにポジションを上げ、レース中盤にはトップに立つ#2栗原選手の背後、2番手まで順位を上げるが、3番手の#34中島選手とのバトルなどもあって#2栗原選手を抜くまでには至らず、さらにレース終盤にはアウトウッドカーブでミスを犯し5番手まで順位を落とす。このため、最終ラップにポジションアップを狙い、最終コーナーで前を走る#17小室選手のインに飛び込むもオーバースピードによりオーバーランしてしまう。これでトップ集団の最後尾まで順位を落としてしまい、結果7位でゴールとなった。
J -GP3クラスの決勝レース結果は1位#2栗原選手、2位#7古市選手、3位#34中島選手となり、ランキング2位の#17小室選手は4位となった。これによりシリーズランキングは#17小室選手が109ポイントとしてランキングトップとなり、#64伊達は106ポイントでランキング2位に後退。最終戦となるMFJ GP鈴鹿でチャンピオン獲得に挑む

  

※J-GP3決勝レース後のコメント
「フロントタイヤに柔らかめのコンパウンドを選んだのですが、スタートで失敗してしまい、トップ集団に追いつくまではハイペースで周回したりしたことでタイヤを消耗させてしまったようで、トップ集団に加わった後は思うように順位を上げることができませんでした。できれば集団の前に立ってレースをリードしたかったのですが、それも思うようにはいきませんでした。最終ラップは少しでもポジションを上げようと最終コーナーで小室選手のインに飛び込みましたが、結果オーバーランしてしまいました。
次はチームの地元でもある鈴鹿での最終戦。次は勝って、そしてシリーズチャンピオンを決めます」(伊達悠太)


※JP250公式予選レポート
JP250クラスは第3戦と第5戦が悪天候のためレースが中止となってしまったため、今大会は決勝2レース行われることになり、公式予選で各ライダーが記録したベストタイムでレース1のグリッドを決め、セカンドベストタイムでレース2のグリッドを決定することとなった。今回JP250は参加台数が多く予選は2組に分けられて行われ、#97佐野優人はベストタイム1分46秒046、セカンドベスト1分46秒338を記録してレース1、レース2ともに5番手グリッドからのスタートとなった。

  

※JP250決勝レース1
8周で争われるJP250レース1。まずまずのスタートを決めた#97佐野は単独トップに立った#90藤井選手に少し離されてしまうが、そのトップを追うセカンドグループ内の4番手でオープニングラップを終える。トップ争いはその後、#90藤井選手、#20笠井選手、#73上原選手、そして#97佐野がトップ集団を形成。前3台が激しく順位を入れ替える中、#97佐野はその後方で周回を重ねていく。そして迎えた最終ラップ、#92成田選手、#23砂泊選手に先行されてしまい6番手に順位を下げるが、ゴールラインまでに#23砂泊選手をパスし、総合5番手でチェッカーを受ける。なお、JP250は国際ラインセンス(インタークラス)と国内ライセンス(ナショナルクラス)別々の賞典となっており、#97佐野はインタークラス3位となった。

※JP250決勝レース2
レース2決勝はスタートで出遅れてしまい、1周目は12番手で終えた#97佐野だったが、4周目までには5番手までに順位を挽回。その後、#73上原選手、#23砂泊選手、#92成田選手、#90藤井選手らと集団を形成、#97佐野を含めた5台でのトップ争いとなり。レース終盤、一時3番手まで順位を上げた#97佐野は、レース終盤に順位を一つ落としてしまい総合4位でチェッカーを受けるが、インタークラスでは最上位となりインタークラス優勝となった。なお、今回のレース結果で、シリーズランキングはトップの#90藤井選手から4.5ポイント差の2位で最終戦を迎えることになった。

※決勝レース後のコメント
「レース1はトップ集団にはついていくことができましたが、なかなか前に出ることができず苦しいレース展開になってしまいました。レース2はレース1のような展開にならないようにしようと思っていましたが、スタートで失敗して出遅れてしまいました。残り3周までにはトップ集団に加わることができましたが、トップ3の争いに加われず、クラス優勝ではあるのですが、悔しさの残るレースとなりました。次は最終戦の鈴鹿になり、得意なコースとなります。しっかりと内容にもこだわって勝ちたいし、勝ってチャンピオンを決めたいです」(佐野優人)